2021
09/29
09:49
趣味の読書 その469 「日本のくすり」の歴史、奈良県宇陀市の「薬の館」
Category : 読書
「日本のくすり」の歴史、奈良県宇陀市の「薬の館」
「奈良のくすり」の歴史は、例えば既に1200年も前から有名な「役の行者」による「陀羅尼助」或は南都唐招提寺の「奇効丸」、西大寺の「豊心丹」等の施薬に発して、当時の政治、宗教、医薬の中心地である大和で作られたくすりが全国各地に広められていった。「奈良のくすり」の歴史はとりもなおさず「日本のくすり」の歴史であると言っても過言ではない。奈良県北東部に位置する宇陀(うだ)市は、古来より薬のまちとして知られている。ロート製薬の創業者・山田安民、ツムラの創業者・津村重舎、「命の母」(現在は小林製薬が販売)を生み出した笹岡薬品の創業者・笹岡省三も宇陀市の出身だ(ちなみに、山田安民と津村重舎は実の兄弟である)。そして、現在はアステラス製薬となった「藤沢薬品工業」の創設者・藤沢友吉も、宇陀市と深いかかわりを持つ。中国の神様の鍾馗[しようき]の藤澤樟脳のホーロー看板も、歴史があり面白い。薬問屋を商っていた細川家住宅を改修した宇陀市大宇陀歴史文化館 「薬の館」の各種ホーロー看板を見ても、興味深い。全国的には、越中富山の「置き薬」が有名ですが、奈良の薬にも古い歴史がある事が初めて分かりました。



ごめんくださいまし―。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。応対した各務多紀は、女が連れていた赤子に驚愕する。それは藩内で権勢をほしいままにする御用人頭・伊東成孝の嫡男であった。なぜ、一介の上士に過ぎない父が頼られたのか。藩中枢で何が起きているのか。一夜の出来事はやがて、北関東の小国を揺るがす大事件へと発展していく。作家生活三十周年記念作。
(「BOOK」データベースより)
宮部みゆき
1960(昭和35)年、東京生れ。1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。1989(平成元)年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。1993年『火車』で山本周五郎賞を受賞。1997年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。1999年には『理由』で直木賞を受賞。2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、2002年には司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞した。他の作品に『ソロモンの偽証』『英雄の書』『悲嘆の門』『小暮写眞館』『荒神』『希望荘』などがある。

ざまをみろ。父を殺したとき、そして、刺客を討ち取ったとき、北見重興が発した言葉。元藩主とは思えぬその言動に、どんな因果が秘められていたのか…。名君と仰がれた今望侯の狂気。根絶やしにされた出土村。城下から相次いで失踪した子ども達。すべての謎は、重興の覚醒とともに真実へと導かれる。ミステリー。サスペンス。そして、歴史。あらゆる技巧が凝らされた「物語の到達点」。
(「BOOK」データベースより)

今、結寿は岐路に立たされていた。墓参するたび、亡き夫に相談事をもちかけている。自分と幼い娘の行く末についての相談である。「いかにすべきか、どうぞ、どうぞ道をお示しください」もとより波風はしょっちゅうだった。これまでも人並みの浮き沈みは経験してきたが、夫の死という過酷な現実は結寿を苦悶の淵へ突き落とした。(「幕間」より)。麻布狸穴町に出戻った結寿。押し込み騒動や辻斬り、子攫い…界隈で起こる事件の謎と罪に苦しむ人々の心を解きほぐすうちに、結寿自身の心にも変化の時が訪れて―。
(「BOOK」データベースより)

「奈良のくすり」の歴史は、例えば既に1200年も前から有名な「役の行者」による「陀羅尼助」或は南都唐招提寺の「奇効丸」、西大寺の「豊心丹」等の施薬に発して、当時の政治、宗教、医薬の中心地である大和で作られたくすりが全国各地に広められていった。「奈良のくすり」の歴史はとりもなおさず「日本のくすり」の歴史であると言っても過言ではない。奈良県北東部に位置する宇陀(うだ)市は、古来より薬のまちとして知られている。ロート製薬の創業者・山田安民、ツムラの創業者・津村重舎、「命の母」(現在は小林製薬が販売)を生み出した笹岡薬品の創業者・笹岡省三も宇陀市の出身だ(ちなみに、山田安民と津村重舎は実の兄弟である)。そして、現在はアステラス製薬となった「藤沢薬品工業」の創設者・藤沢友吉も、宇陀市と深いかかわりを持つ。中国の神様の鍾馗[しようき]の藤澤樟脳のホーロー看板も、歴史があり面白い。薬問屋を商っていた細川家住宅を改修した宇陀市大宇陀歴史文化館 「薬の館」の各種ホーロー看板を見ても、興味深い。全国的には、越中富山の「置き薬」が有名ですが、奈良の薬にも古い歴史がある事が初めて分かりました。



ごめんくださいまし―。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。応対した各務多紀は、女が連れていた赤子に驚愕する。それは藩内で権勢をほしいままにする御用人頭・伊東成孝の嫡男であった。なぜ、一介の上士に過ぎない父が頼られたのか。藩中枢で何が起きているのか。一夜の出来事はやがて、北関東の小国を揺るがす大事件へと発展していく。作家生活三十周年記念作。
(「BOOK」データベースより)
宮部みゆき
1960(昭和35)年、東京生れ。1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。1989(平成元)年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。1993年『火車』で山本周五郎賞を受賞。1997年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。1999年には『理由』で直木賞を受賞。2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、2002年には司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞した。他の作品に『ソロモンの偽証』『英雄の書』『悲嘆の門』『小暮写眞館』『荒神』『希望荘』などがある。

ざまをみろ。父を殺したとき、そして、刺客を討ち取ったとき、北見重興が発した言葉。元藩主とは思えぬその言動に、どんな因果が秘められていたのか…。名君と仰がれた今望侯の狂気。根絶やしにされた出土村。城下から相次いで失踪した子ども達。すべての謎は、重興の覚醒とともに真実へと導かれる。ミステリー。サスペンス。そして、歴史。あらゆる技巧が凝らされた「物語の到達点」。
(「BOOK」データベースより)

今、結寿は岐路に立たされていた。墓参するたび、亡き夫に相談事をもちかけている。自分と幼い娘の行く末についての相談である。「いかにすべきか、どうぞ、どうぞ道をお示しください」もとより波風はしょっちゅうだった。これまでも人並みの浮き沈みは経験してきたが、夫の死という過酷な現実は結寿を苦悶の淵へ突き落とした。(「幕間」より)。麻布狸穴町に出戻った結寿。押し込み騒動や辻斬り、子攫い…界隈で起こる事件の謎と罪に苦しむ人々の心を解きほぐすうちに、結寿自身の心にも変化の時が訪れて―。
(「BOOK」データベースより)
